2015年09月01日

視察 群馬県 富岡製糸場と観光政策

8/31,9/1の日程で、スポーツ・観光推進特別委員会の視察で群馬県を訪問しました。

初日は、群馬県庁にて、群馬県の観光政策全般を伺いました。

群馬県では、昨年、富岡製糸場と絹産業遺産群が世界遺産に認定されています。

平成15年から、群馬県として富岡製糸場を世界遺産へ登録するプロジェクトは始まっていまして、世界遺産登録決定に合わせて、群馬よいとこ観光振興条例が議員提出条例として施行されています(平成26年4月1日)。

来年度以降から、群馬県として総合的な観光振興計画を策定するそうです。


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現時点では、世界遺産である富岡製糸場に来た観光客を県内の温泉地や、おとなり栃木県の日光などと周遊してもらうことに力を入れています。

世界遺産登録は製糸場単独ではなく、関連施設3件も含まれますが、周遊が推奨されてるわけではなく、関連施設を同日で訪問する人は製糸場を訪問する人の8%程度ではないか。との話が印象に残りました。


群馬県は関東地方にあって、大消費地である東京からの誘客が強みです。


群馬よいとこ観光振興条例は施行されましたが、具体的に県から自治体・団体への予算措置は千客万来支援事業くらいであって、条例制定前と比較して、ほとんど変わらないそうです。

ただ、国の地方創生関連で群馬プレミアム宿泊券が予算15億円ついてるのは大きい。
プレミアムが100%で、つまり、半額で宿泊できます。

国の補助金制度に左右される地方の実態を感じた次第です。


2日目は、富岡製糸場の見学です。

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富岡製糸場は、昭和62年まで稼働していましたが、国内での生糸産業が立ち行かなくなり閉鎖していました。
それでも、平成17年に富岡市に譲渡されるまで、当時の片倉工業は工場を保存されていたのがスゴイところです。

平成26年に世界遺産登録されて、従前の年間来場者数が、20〜30万人だったのが、100万人増加して、130万人に。
観光客を見込んで、多くのお土産物屋さんが近隣に出店しています。
古い商店街も残っていますが、今後、客足が細ってしまうことを心配されていました。

富岡製糸場を管理・運営する富岡市は、
富岡製糸場の見学ルートの整備・拡充にも取り組んでいます。

入場料売上は、年間5億円。
場内の売店売上は、年間3億円で3%程度が富岡市のマージンとなります。

一般会計規模200億円の自治体にとって、入場料売上5億円は大きいものではあるが、富岡製糸場という世界遺産の保全コストも大きなものでしょう。

世界遺産の観光資源としてのコストパフォーマンスを評価することは難しいでしょう。

行政による観光推進を観光業というビジネスベースだけで、とらえるのではなく、魅力あるまちづくりの側面を意識するべきでしょう。

観光資源というよりも、地域のブランド資源であって、わが町に世界遺産があるというシビックプライドでしょう。

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(いただいた区役所の封筒から)

もちろん、世界遺産レベルにもなると、より強いプライドになるし、国から一定の補助金も確保できます。

ところで、富岡市庁舎は年季の入った建物でして、これから建て替える計画です。設計者は隈研吾さんということで、どんな建物になるのか、これも興味深いです。

大田区の町工場もたんなる産業ブランドを超えて、大田区民のシビックプライドを満たす資源になる要素があってもいいでしょう。

町工場を地域のブランド資源にするための一つの取組が、産業観光の推進でもあると思います。





posted by 岡高志(大田区議会議員) at 14:07| Comment(0) | 産業・経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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