2016年05月03日

日本国憲法に歴史の記述が必要なの?

憲法記念日なので、憲法ネタです。

保守系といわれる日本会議メンバーの人から、
今の日本国憲法には日本の歴史についての記述がない。
諸外国では、憲法にちゃんと歴史の記述がある。
日本も、憲法改正して、ちゃんと歴史の記述をするべきだ!

と唐突に意見されたことがあります。

そ…それは問題ですね…
などと返答してしまいました。

憲法に歴史を記述するだなんて、考えてもいなかったので、とっさに反論できませんでした。

憲法に歴史を記述する必要なんかまったく無いのです。
本当は。

憲法は憲法、歴史は歴史。違いますから。




そもそも、日本という国がいつからスタートしたのか?歴史的に確実な説はありません。もちろん、日本会議のような保守系の立場であれば、紀元前660年に建国されたことになる。
神話を歴史の真ん中に据えてしまっていいのだろうか。

建国の頃にピンポイントに歴史的にさかのぼれないくらい、日本の歴史は長いのである。




念のために、
他の国の憲法もみてみました。
(外国語なので、翻訳ソフトでさらっとみた程度ですいません。)

フランス憲法第5共和制・1958年)歴史なんかありません。1789年の人権宣言により定義されて、1946年の憲法、2004年の国連の環境憲章により人権概念が補充されてます。

ドイツ連邦共和国基本法(独日英3カ国語対訳版)歴史についての記載は皆無です。徴兵制が12a条に定められます。

アメリカ合衆国憲法1787年制定で現存する世界最古の成文憲法です。こちらも、歴史についての記述は皆無です。




憲法で歴史の記述がある国もあります。

韓国前文から、
悠久の歴史と伝統に輝く我が大韓国民は、三・一運動により建立された大韓民国臨時政府の法統及び、不義に抗拒した四・一九民主理念を継承し(略)1948年7月12日に制定され、8次にわたって改正された憲法を、ここに国会の議決を経て、国民投票により改正する。
(政権が変わるたびに、憲法改正されてきました。最終改正は1987年)

中華人民共和国 憲法こちらも前文で歴史を記しています。

中国四千年の歴史を概括するのかといえば、そんなことはなく、欧米帝国主義による支配からの卒業という中国共産党政権の国家樹立の経緯を示しているにすぎません。
中国は、世界でも最も古い歴史を持つ国家の一つである。中国の諸民族人民は、輝かしい文化を共同で作り上げており、また、栄えある革命の伝統を持っている。
1840年以降、封建的な中国は、次第に半植民地・半封建的な国家に変化した。中国人民は、国家の独立、民族の解放並びに民主と自由のために、戦友の屍を乗り越えて突き進む勇敢な闘いを続けてきた。
20世紀に入って、中国には天地を覆すような偉大な歴史的変革が起こった。
1911年、孫中山先生の指導する辛亥革命は、封建帝制を廃止し、中華民国を創立した。しかし、帝国主義と封建主義に反対するという中国人民の歴史的任務は、まだ達成されなかった。
1949年、毛澤東主席を領袖とする中国共産党に導かれた中国の諸民族人民は、長期にわたる困難で曲折に富む武装闘争その他の形態の闘争を経て、ついに帝国主義、封建主義及び官僚資本主義の支配を覆し、新民主主義革命の偉大な勝利を勝ち取り、中華人民共和国を樹立した。この時から、中国人民は、国家の権力を掌握して、国家の主人公になった。

中華人民共和国は社会主義国家であって、自由主義ではありませんから、国民に様々な権利を提示しながらも、国家権力を優先する条文があります。

象徴的なのが、次の2条。
第53条  中華人民共和国公民は、この憲法及び法律を遵守し、国家の機密を保守し、公有財産を大切にし、労働規律を遵守し、公共の秩序を守り、並びに社会の公徳を尊重しなければならない。
第54条  中華人民共和国公民は、祖国の安全、栄誉及び利益を擁護する義務を負い、祖国の安全、栄誉及び利益を損なう行為をしてはならない。

憲法改正論議で説明しましたが、
日本の自民党の憲法改正草案でも同じように基本的人権を制約しています。

また、憲法改正権は、中華人民共和国では、全国人民代表大会に権限があります。
第62条  全国人民代表大会は、次の職権を行使する。
憲法を改正すること。
第64条  この憲法の改正は、全国人民代表大会常務委員会又は5分の1以上全国人民代表大会代表がこれを提議し、かつ、全国人民代表大会が全代表の3分の2以上の賛成によって、これを採択する。


日本の最右翼政党のたちあがれ日本(当時)も、
中華人民共和国と同様に
国民に憲法制定権を付与していません。

憲法改正論議ご参照。

なんだか、
日本の保守系政党の憲法観が隣国の社会主義国家と同じみたいです。



posted by 岡高志(大田区議会議員) at 09:00| Comment(0) | 安倍政権メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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