2016年02月23日

貧困率ってなんだろう?格差や子どもの貧困への対策の前に

近年、子どもの貧困が話題になってまして、東京23区でも、多くの自治体の新年度予算案において、特徴的な施策が打ち出されています。
かくいう私も「子どもの貧困対策 東京議員懇談会」に参加しています。

貧困、貧困率をあらためて定義したく思いましたので、調べてみました。
まだまだ勉強が必要なところなので、
意見いただければ、幸いです。


国民生活基礎調査
厚生労働省が毎年調査する統計です。
日本の相対的貧困率を算出する基礎資料として知られていますね。
相対的貧困率は、一定基準(貧困線)を下回る等価可処分所得しか得ていない者の割合をいいます。 貧困線とは、等価可処分所得(世帯の可処分所得(収入から税金・社会保険料等を除いたいわゆる手取り収入)を世帯人員の平方根で割って調整した所得)の中央値の半分の額をいいます。 これらの算出方法は、OECD(経済協力開発機構)の作成基準に基づきます。
また、「子どもの貧困率」とは、子ども全体に占める、等価可処分所得が貧困線に満たない子どもの割合をいいます。
国民生活基礎調査 よくある質問より。)

平成26年度調査では、世帯票の回収数が、46,804世帯。所得票は、6,837世帯にとどまっています。
日本全国の貧困率をとらえようとするなら、十分な母集団かもしれないが、
地域格差までも論じようとするならば、あまりに少ない。
自治体議員としては、自分の自治体ベースで貧困率がどうなのかは把握したいところです。
平成26年度 国民生活基礎調査の調査対象は2区分あります。
調査項目とともに紹介すると、
世帯票・・・単独世帯の状況、5月中の家計支出総額、世帯主との続柄、性、出生年月、 配偶者の有無、医療保険の加入状況、公的年金・恩給の受給状況、公的年金の加入状況、就業状況等。
所得票・・・前年1年間の所得の種類別金額・課税等の状況、生活意識の状況等。
つまり、所得票調査をした世帯のみ所得が把握できます。


平成26年度国民生活基礎調査から、いくつか、紹介します。

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少子化といえども、子どものいる世帯の半数は複数の子どもがいることがわかります。

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全体に占める割合の大きい、児童のいる世帯の平均所得金額が全体平均とは違う動きをするので、統計としての信憑性が問われます。


就業構造基本調査
こちらは、総務省統計局が5年に一度実施する調査で、最新は平成24年。平成24年10月1日時点の数値です。

平成24年就業構造基本調査 調査の概要によれば、対象は47万住戸、実に日本全国の1%近い世帯がカバーされている。厚生労働省の所得票調査より二桁も母集団が大きい。

どうして?
国民生活基礎調査が常に貧困率を表す根拠になってきたのか?

民主党の長妻昭氏が厚生労働大臣の頃に、貧困率を提起したというのもあるでしょう。統計調査を様々に行っても持ち腐れだと感じるところです。

山形大学の戸室健作准教授が今月、就業構造基本調査をベースに都道府県別の貧困率を公表して話題になりました。

オーダーメード集計の利用により、総務省統計局のデータは学術研究者であれば、1次データの加工を依頼できます。
(実は、2013年に戸室健作准教授は、
山形大学の論文紀要にワーキングプアの分析についての論文を掲載しています。
都道府県別の貧困率が掲載されていまして、案外、東京都の貧困率は比較的低く抑えられていたことが、印象的です。

都道府県別の貧困の実態もさりながら、

自治体議員としては、
自分の自治体ベースで貧困率がどうなのかは把握したいところです。

就業構造基本調査は1%近い世帯をカバーしていますから、
37万世帯を超える大田区では、3,000世帯に近い母集団を確保できるでしょう。
(日本全体の貧困問題がわずか、6,837世帯の母集団から議論されていたことからすると、高い信憑性を示すことができるでしょう。)
区の独自のアンケート調査でこれだけの母集団を確保するのは大変なことです。
自治体が統計局へオーダーメード集計の利用を依頼できるのか、わかりませんが、より地域の実態を把握することができる自治体ベースの貧困率を把握しまして、有効な子どもの貧困への対策を検討していきますよ!


posted by 岡高志(大田区議会議員) at 09:00| Comment(0) | 福祉・社会保障 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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