2017年04月06日

政府発表のギャンブル等依存症対策の強化に関する論点整理 から

こんにちは。
大田区議会議員 岡 高志です。

政府は2016年末「ギャンブル等依存症対策推進関係閣僚会議」を立ち上げ、関係行政機関の連携の下で対策強化に関する検討を進めてきました。検討事項を整理し、ギャンブル等依存症対策の現状と課題を明らかにし、今後、各課題の検討を進めて具体的対策を立案していくための「第一段階の取りまとめとして 「ギャンブル等依存症対策の強化に関する論点整理」が作成されています。
今年夏までには、具体的なギャンブル等依存症対策がとりまとめられるとのことです。

私は、ギャンブル依存症対策地方議員議連の一員としては、この論点整理を把握することで、ギャンブルを取り巻く現状認識をするとともに、広く世論喚起して、有意義なギャンブル等依存症対策が作成されることに貢献したいと思います。
さて、論点をみてまいります。

◎ 公営ギャンブル   
競馬【農林水産省】、競輪・オートレース【経済産業省】 、モーターボート競走【国土交通省】

 (1)競技施行者・事業者における対応  
お客様相談窓口等にギャンブル等依存症に関する相談を受け付けていることの明示や周知をしていない。
ギャンブル等依存症に専門的に対応できる相談窓口や具体的な対応マニュアルがなく、ギャンブル等依存症に関する従業員教育も行われていないなど、ギャンブル等依存症へ対応する体制が整備されていない。

相談実績
中央競馬及び地方競馬を通じて、過去3年間で平成27年の1件のみ。
競輪・オートレース、過去5年間で相談実績は無い。
モーターボート競走、相談件数は過去3年間で3件のみ。3件のうち2件は家族からの相談、本人とも面会し同意を得た上で、警備員等が目視で確認して入場を制限するなどの対応を行った。

⇒ 課題
相談対応体制を整え、相談をできることの明示と周知をする必要がある。 
相談に対し、より専門的な対応が可能となるよう、関係省庁と連携し、公営競技のギャンブル等依存症に関する相談に一元的・専門的に対応する体制の在り方を検討する。
各主催者において、ギャンブル等依存症担当を置くとともに、各主催者の職員及びインターネット投票サイト運営者の職員に対してギャンブル等依存症に関する知識向上のための従業員教育を行い、ギャンブル等依存症へ対応する体制を整備する必要がある。 

(2)未成年者に関するアクセス制限
未成年者による購入が禁止されている旨の告知による注意喚起を行うとともに、未成年者と思われる者に対し、警備員等による声かけ及び年齢確認を行い、未成年者による購入及び未成年者のみによる場外売場への入場を防止している。

⇒ 課題
注意喚起、警備員等による年齢確認等による未成年者の購入防止策を引き続き徹底する必要がある。 

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大田区内にある平和島競艇場でも未成年に関するアクセス制限は十分には見えませんでした。

(3)本人・家族申告によるアクセス制限
本人申告又は家族申告によるアクセス制限の仕組みは講じられていない。 

⇒ 課題
本人申告又は家族申告によるアクセス制限措置を講じる必要がある。 

(4)インターネット投票の在り方 
現状のインターネット投票の割合  
競馬 約6割    
競輪 3割強  
オートレース 4割弱  
モーターボート競走 約4割  
インターネット投票サイトにおいて、ギャンブル等依存症の注意喚起の表示、 相談窓口の案内等がなされていない。 

⇒ 課題  
本人申告により購入限度額設定を可能とする措置や本人申告又は家族申告によるアクセス制限のための措置を検討する必要がある。
インターネット投票サイトにおいて、ギャンブル等依存症の注意喚起表示・相談窓口の案内等を実施していく必要がある。 

(5)広告の在り方
メディア側の基準に従い、投票券購入を想起させる表現、高額的中がある旨の表現、ゴール映像等を用いないなど射幸心を煽る内容にならないよう実施されている。
著名な特定の競走(有馬記念及びダービー)については、その認知度を上げるため短期間に集中的に広告を行っている。

⇒  課題 
射幸心を煽る内容とならないよう実施されているものの、ギャンブル等依存症の注意喚起にも資する形で実施されていないことが課題であり、全ての広報、全ての販売チャネルにおいて、ギャンブル等依存症の注意喚起文を表示し、広く一般に注意喚起をする必要がある。
著名な特定の競走に関する屋外広告等の手法が過大ではないかとの指摘があることから、引き続き射幸心を煽ることのない広告内容とするとともに、必要に応じ、現在より抑制的な手法により広告を行う必要がある。  

(6)ATMの設置
競馬、競馬場 中央競馬10カ所中5カ所、地方競馬15カ所中2カ所、場外売場 中央競馬42カ所中2カ所、地方競馬82カ所中2カ所 

競輪・オートレース、競輪場 43 カ所中3カ所、場外売場 71 カ所中8カ所 

モーターボート競走、競走場 24カ所中19カ所、場外売場 73カ所中9カ所 

ATM では、クレジットカードによるキャッシングサービスが利用可能である。

⇒  課題 
キャッシングで調達した資金で馬券の購入が可能であるため、競馬場及び場外馬券売場に設置されている ATM のキャッシング機能の廃止について検討の上、取扱方針を決定する必要がある。 

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大田区内にある平和島競艇場の場外舟券売場。
ATMが設置されています。
隣接する商業施設にももちろんあります。


◎ ぱちんこ【警察庁】  
(1)リカバリーサポート・ネットワークの相談体制の強化及び機能拡充  
ぱちんこへの依存問題の相談機関であるリカバリーサポート・ネットワーク(RSN)は電話相談を受け付け、必要に応じて、相談者に医療機関、精神保健福祉センター等を紹介している。現在、RSN ではトレーニングを受けた相談員が電話相談の対応を行っているが、体制は3~4名(常勤2名、非常勤1~2名)であり、対応時間も平日午前10時から午後4時まで。 

⇒ 課題  
RSN の相談者に対して、今後よりきめ細かな対応を行うためには、相談体制を更に充実させる必要がある。 

(2)18 歳未満の者の営業所への立入禁止
18歳未満の者をぱちんこ営業所に客として立ち入らせることは禁止されており、従業員の巡回、監視カメラの設置等を実施し、18歳未満の者と思われる者を把握した場合は年齢確認を行っている。

⇒  課題 
現在の取組を引き続き実施するとともに、賞品交換時においても、年齢確認を実施するなど取組を強化する必要がある。

(3)本人・家族申告によるアクセス制限
ぱちんこへの依存問題を抱える人等が、多くの金額をぱちんこで費消すること等があるところ、過度な遊技を抑制する一般的な仕組みがない。 
現在、ぱちんこ営業所の顧客会員システムを活用して、客が1日の遊技使用上限金額を自ら申告し、設定値に達した場合、翌来店日にぱちんこ営業所の従業員が当該客に警告する仕組みとして、自己申告プログラムがある。しかし、家族からの申告を受け付けておらず、また、平成29年3月10日現在、同プログラムを導入している店舗は452店舗(全国約11,000店舗)であり、普及しているとは言い難い状況である。 

⇒ 課題 
家族からの申告を受け付けるなど、自己申告プログラムを拡充した上で、普及を図る必要がある。 

(4)出玉規制の基準等の見直し 

(5)出玉情報等を容易に監視できる遊技機の開発・導入  

(6)営業所の管理者の業務として依存症対策を義務付け 
ぱちんこ営業所によって依存症対策の取組状況が様々である。

⇒ 課題 
全てのぱちんこ営業所において、適切な依存症対策を組織的に行わせるため、施行規則を改正して、ぱちんこ営業所の管理者の業務に依存症対策を追加するなどの必要がある。 

(7)業界の取組について評価・提言を行う第三者機関の設置 

(8)ぱちんこ営業所における更なる依存症対策 
各営業所向けに「パチンコ店における依存問題対応ガイドライン」、「運用マニュアル」を策定し、営業所に周知するなど、依存症対策に取り組んでいるが、依然としてぱちんこへの依存による様々な弊害が生じている。

⇒ 課題 
遊技客と直接接するぱちんこ営業所において、依存症対策を更に進める必要がある。
具体的には、従業員等を依存症対策の専門員に指定し、専門員に対する依存症対策に関する研修体制等の整備等を行う必要がある。    


◎ 医療・回復支援【厚生労働省】    

(1)ギャンブル等依存症の実態把握  

(2)精神保健福祉センター、依存症治療拠点機関【厚生労働省・総務省】  
精神保健福祉センターにおいて、ギャンブル等依存症に対する専門的な相談員がいないなど、相談体制が不十分である。
地域において依存症患者を診療できる体制の確立が必要不可欠であるため、平成26年度から平成28年度まで、モデル事業として5つの府県において、依存症の治療拠点機関を指定し、地域の関係機関との連携体制を構築するとともに、他の医療機関への研修や地域住民への普及啓発等を通して、依存症患者を適切な相談・治療につなげる取組を実施している。

⇒ 課題  
精神保健福祉センター等の相談拠点や依存症の専門的な治療拠点を整備し、かつ依存症相談員を配置する必要がある。
都道府県・指定都市の精神保健福祉センターが実施する依存症対策に要する経費について引き続き適切に地方交付税措置を講じる必要がある。  

(3)障害福祉サービス等の適切な支援事業  
ギャンブル等依存症患者の中には、障害福祉サービス等を利用している場合がある。しかし、障害福祉サービス等に従事している者は、ギャンブル等依存症に対する知識や技術支援が不足している。 

⇒ 課題  
障害福祉サービス等に従事する者に対して、研修や啓発等を通じて、適切な支援を提供できるよう対策をとる必要がある。  

(4)専門的な医療の確立・普及及び適切な診療報酬の在り方の検討  

(5)人材育成    
医師、保健師、看護師、精神保健福祉士、社会福祉士、公認心理師 
  
(6)普及啓発 
ギャンブル等依存症に関する知識の普及啓発が不十分であるため、誰もがギャンブル等依存症になり得る可能性があり、また、ギャンブル等依存症は適切な支援により回復が可能であると国民に理解されていない。このため、ギャンブル等依存症による問題が生じても、それがギャンブル等依存症により生じていることにギャンブル等依存症患者及び家族は気が付きにくく、回復が可能であることを知らないことや、周囲の理解を得にくいことなどの理由により、ギャンブル等依存症患者やその家族が、適切な相談や医療につながりにくい。

⇒ 課題
依存症患者やその家族が相談や医療に繋がりにくいという課題を解消するために、国民にギャンブル等依存症の正しい知識を普及することが必要である。 
具体的には、現在行っているシンポジウムやリーフレットの配布等に加えて、大規模な広告や市民ボランティアが参加するイベント開催など、より効果が期待される方法を検討する。
依存症から回復した者やその家族の実情を解りやすく示すことや、啓発活動を通じて、依存症の普及啓発の知見がある当事者団体を始めとする民間支援団体に活躍の機会を与える仕組みを検討する必要がある。 

(7)民間団体(自助グループ等)への支援    
ギャンブル等依存症の自助グループとしては、依存症患者本人の集まりであるギャンブラーズ・アノニマス(GA)があり、全国で164のミーティング会場で活動している。また、依存症患者の家族の集まりであるギャマノンは、全国140のミーティング会場で活動している。
その他、ギャンブル等依存症の回復に資する情報提供や勉強会、相談支援及び回復プログラムの提供を行っている民間団体も存在する。

⇒ 課題
ギャンブル等依存症からの回復に重要な役割を担う民間団体(自助グループ等)への支援としては、依存症回復施設や自助グループを対象とした研修のみである。民間団体の活動そのものに対する支援は行われていないため、活動そのものの支援へ拡充する必要がある。 

(8)生活保護受給者への支援  
ギャンブル等に過度に生活費をつぎ込み、本人の健康や自立した生活を損なうような生活保護受給者に対しては、適切な助言及び支援を行う必要があるが、保護の実施機関による指導等の実施状況について国としては十分把握していない。 

⇒ 課題 
今後、生活保護の適正実施という観点だけでなく、ギャンブル等依存症からの回復支援へのつなぎといった観点からも、保護の実施機関による指導等の実施状況を把握する必要がある。  

(9)その他の支援   
就労支援  
児童虐待防止対策  
婦人保護対策  
ひとり親家庭支援  


◎ 学校教育、消費者行政等における対応 

(1)学校教育【文部科学省】   
現在、学校教育においては、学習指導要領等においてもギャンブル等依存症についての記述はない。  
学校外において、各種依存症の危険性などについて啓発をするための依存症予防教室を開催している。 

⇒ 課題 
ギャンブル等依存症については、学校教育において、直接的な指導がなされていなかった。今後は、ギャンブル等依存症について、子供たちの発達段階に応じた指導や普及啓発を行っていくため、高等学校の「保健体育」の学習指導要領解説への記載や、中・高・大学生向けの啓発資料等の内容について検討する必要がある。  

(2)消費者教育・普及啓発【消費者庁】  
現状では、ギャンブル等依存症に特化して、消費者向けの注意喚起、教育や普及啓発が、十分に行われていると言い難い。

⇒ 課題 
医療、多重債務等各省庁の所管の分野の別を問わず、各相談機関の連携体制を構築し、ギャンブル等依存症に関する注意点や相談先等の必要な情報を、幅広く消費者向けに教育・啓発する必要がある。 

(3)多重債務等における相談体制【金融庁・消費者庁】  

(4)日本貸金業協会における貸付自粛制度【金融庁】  

(5)銀行の個人向け融資における対策【金融庁】     




関係省庁の問い合わせ先:

厚生労働省関係 社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課 03-3595-2307 (内線:3002)
競馬関係 (農林水産省) 生産局畜産部競馬監督課 03-3502-5995 (内線:4951)
競輪・オートレース関係 (経済産業省) 製造産業局車両室 03-3501-1511 (内線:3851)
モーターボート競走関係 (国土交通省) 海事局総務課 03-5253-8111 (内線:43165)
ぱちんこ関係 (警察庁) 生活安全局保安課 03-3581-0141 (内線:3190)
総務省関係 自治財政局地方債課 03-5253-5629 (内線:23397)
文部科学省関係 生涯学習政策局青少年教育課 03-5253-4111 (内線:3488)
消費者庁関係 消費者政策課 03-3507-8800 (内線:2203)
金融庁関係 総務企画局企画課 03-3506-6000 (内線:3645)




posted by 岡高志(民進党) at 15:51| Comment(0) | 政治日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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