2017年02月20日

国民健康保険料の値上げと高額療養費制度

大田区議会議員 岡 高志です。
先日の総務財政委員会で議論になった国民健康保険について、国の動向含めて整理しておきます。

ご承知の通り高齢化が進んでまして、医療費負担が増加、ひいては、健康保険の保険料の値上がりにつながっています。
大田区の国民健康保険の基準保険料は 118,411円(年額)になる方向です。 
前年は 111,189円で6.5%増


保険料値上げの要因は2つ

国保加入者の高齢化
高齢化に伴って1人平均の医療費が増加します。
一方で、健康保険の加入対象が拡大したため稼働層の国保加入者数が減少しており、1人当たり医療費負担は上昇します。 

高額療養費の保険料賦課総額への算入 
23区では、高額療養費は保険料賦課総額に含まれていませんでした。国保の運営主体が区から東京都に移ることをみこしてか、平成26年度から段階的に算入されることになりました。 
平成26年度 25%、27年度 50%、28年度 67%、そして、29年度は 75%  
参考に特別区長会の国民健康保険についての解説ページより、下の図を引用します。
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高額療養費等が67%で211億円算入されてますから、 平成29年度 75%になったならば、236億円と25億円増加。
保険料賦課総額は 1.2%程度増加するものと思われます。

高額療養費制度は、医療費の自己負担が過重なものとならないよう、医療機関の窓口において医療費の自己負担を支払った後、月ごとの自己負担限度額を超える部分について、事後的に保険者から償還払いされる制度です。
高額療養費を保険料に賦課して加入者負担とするならば、保険料の値上がりを食い止めるべく高額療養費自己負担限度額の引き上げも検討するべきです。

現行の高額療養費自己負担限度額は下の表の通りです。
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第97回社会保障審議会医療保険部会 資料より引用

今年の8月には、一部の高額療養費自己負担限度額は下図の通り引き上げが予定されてます。
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平成28年12月22日付厚生労働省保険局高齢者医療課「高額療養費制度の見直し内容について」より引用

70〜74歳の自己負担にフォーカスが当たりました。
75歳以上の自己負担増にも早急に手をつけるべきでしょう。1,530万人もの加入者数です。所得がたとえ少なめであったとしても、老後の疾病にそなえた資産もあるでしょう。


これから、
基準保険料を所得ごとに割り付けたものを示して条例改正案が提示される予定です
毎度のことですが、低所得者層は保険料が上がらず、中・高所得者層の保険料だけがやたら値上げされることが予想されます。
中・高所得者層でも、すでに、保険料を年額60万円程度納めています。疾病リスクに見合わないくらい多額の保険料を納めなければいけない人が当たり前になってくると、国民健康保険制度の存続が危ぶまれます。保険料が高すぎて、もはや、国民健康保険に加入したくないとの区民の声もあります。

中・高所得者層の保険料だけをやたらに値上げすべきでないと思います。


posted by 岡高志(民進党) at 22:19| Comment(0) | 福祉・社会保障 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月31日

自治体における社会保障改革についても議論を続けています。

大田区議会議員 岡 高志です。
2017年の年頭に議員としての6年の活動を振り返ります。


大田区からの社会保障改革について

私は、3人の子どもの父親として、子どもたちの明るい未来を守るために働くべく議員になりました。子どもたちの明るい未来を守るために、子育て・教育の充実ももちろんながら、財政や社会保障が持続可能であることも極めて重要です。国は借金と増税で社会保障負担をやり過ごしていて将来への責任感が見えません。
区議会議員として社会保障の現場である自治体から、社会保障改革に取り組んでいます。


◎ 介護保険給付の適正化

2012年10月質問において、
介護保険給付適正化を提起しました。
東京都の介護給付適正化計画第2期において大田区でも取組計画があります。 事業者に対する指導からはじまって、要介護認定の平準化まで11の項目があります。

【Q】ケアプランのチェックの項目で、どのような成果があるのか? 
【A】29事業者に実施。ケアマネジメントの向上、適正化を図るのが目標。
【Q】年1 回の介護保険給付費通知の項目で、どのような成果があるのか?  
【A】利用者・家族に適正化への意識をもってもらう。 
【Q】介護給付適正化システムは今年度本格導入されます。介護保険においてデータを活用した介護予防の取組みにつなげていただきたい。原因別に初めて介護認定を受けた件数・金額のデータを集計することは可能である。 大田区での介護予防に向けた取組みはいかがか?  
【A】介護予防の必要性自体を区民に知ってもらことが必要。介護予防講座の開催など。

区行政が社会保障総額抑制を意識した介護保険給付適正化に具体的な指針を持ってないなと感じた問答でした。


2014年10月質問では、
大田区所管の社会福祉法人の財務指標をまとめまして、内部留保や利益率の高さについて問題提起しました。

2016年6月質問では、
介護保険会計が発足時の2000年度の138億円から2014年度で438億円と年々増加しており、事業者に対しての利用者からのクレームも増えていることを念頭に、
住民にとって必要なサービスを提供する適正な介護事業を確保できるように、区役所の職員体制整備も含めて指導強化の体制整備を要望しました。

2016年9月質問では、
区役所の指導強化の具体策としてケアプランの点検について言及しました。
過剰なケアプラン、満足度の低いサービスなど、きちんと点検するべきです。大田区の居宅介護支援事業所は175件程度あります。そのくらいの件数を対象にケアプラン点検を実施してほしい。住民にとって必要なサービスを提供する適正な介護事業を確保できるよう、職員体制も含めて、しっかり指導されたい。

2016年11月質問では、
社会福祉法人の不正が近隣の自治体でおきていましたので、アウトソーシング先の事業者への指導・監督の強化を求めました

2013年度に都から区へ社会福祉法人の許認可、指導検査等の事務が移管されています。介護サービス事業者は増えており事業者指導の対象は大きく広がっています。税金や介護保険に収入の多くを依存する事業者を指導監督するための職員配置を改めて求めました。

平成29年4月1日付 組織改正(案)では、
福祉部に指導監査担当課長が新たに設置されることとなりました。指導監査担当課長は、福祉部関連の福祉・介護事業者への指導監査を担当します。


◎ データヘルスの推進

2013年3月質問で、
ビッグデータを活用したデータヘルスの推進による医療費適正化を提起しました。
医療費全体の47%と多くを占めるのが生活習慣病。生活習慣病と一口に言っても細かく分類があり、それぞれによって予防対策というのは違っている部分はあります。ビッグデータの活用がさまざまな業界で話題になっています。行政は診療情報などの膨大なデータを持っており、国保加入者のそれぞれの症例の分析を行って、区民の健康について効果的なアドバイスの実施が可能です。財政面では、医療費の適正化につながります。

【Q】来年度新しく稼働する国保連のKDBシステムが、医療費の適正化に活用できます。大田区の疾病予防に新しい国保連のKDBシステムはどういった効果が発揮できるのか認識されていますか?
【A】国保連合会のKDBシステムを活用することで全国の同規模の保険者との比較による地域の特徴の把握や、疾病別の医療費分析によります重点課題の抽出、保険事業の効果的な実施とその効果の検証などが可能になります。システムを活用した事業展開につきましては、医療費分析によって得られた個人、それから集団の経年データをどう活用していくのか、それから効果的な保健指導をどう行っていくかなど、いろいろ課題がございます。同種のシステムを既に独自に導入している自治体の成果などもよく研究いたしまして、区の実情に合った使い方を検討します。

2013年8月に所属委員会でデータヘルスの先進自治体である呉市を視察。

2014年2月の地域産業委員会では、
大田区としての医療費の抑制策が示されました。 
レセプト点検
他の自治体と比べて、比較的効果がでているそうです。  
ジェネリック医薬品への切替促進
昨年12月に対象者向け通知を発送しまして今後効果が発生します。
頻回受診の抑制・重症化予防
健診データとレセプトデータを分析して行います。  
医療の高度化への対応
一回当たりの医療費単価が上昇している現状への対応を検討しています。

2014年10月質問では、データヘルス推進への保健所の関与を求めました。

2013年度国民健康保険事業特別会計決算では、保険給付費の総額が前年比7億円増加の487億円。  
【Q】保険給付費が増えた理由は?  
【A】前期高齢者の数が大幅に増えている。一般被保険者の医療費平均は317,000円、前期高齢者の医療費平均は568,000円であり、全体の医療費が増加した。

【Q】保健所としてデータヘルスをどう進めるのか? 
【A】特定検診の結果の活用は今後の課題である。健康教室により、正しい知識の啓発は行っている。データヘルスについては研究している。 

2016年3月質問では、
データヘルス事業が2016年度から始まることを評価して、
【Q】データヘルス事業は医療費適正化の観点からは、取り組む費用よりも大きな医療費削減が発生しているべきです。2013年から取り組んでいるジェネリック医薬品差額通知事業の今までの費用対効果をお示しください? 
【A】発送経費は28万円で、保険給付費の削減額は760万円。   

大田区では糖尿病の重症化が医療費負担を大きくさせるとのデータ分析結果を受けて、 保健指導による糖尿病の重症化予防対策に取り組みます。
【Q】保健所健康政策部のサポートもかかせません。健康政策部の対応については? 【A】区内の医師会などへの情報提供するとともに、(国民健康保険を所管する)区民部と連携して協力を求めていく。


◎ ポリファーマシー対策
2016年11月質問では、ポリファーマシー(多剤併用)対策について問題提起しました。
医療費適正化のひとつの論点だと認識しています。

5種類以上の薬を併用することで薬間の相互作用による有害事象が生じやすいといわれます。 高齢者の場合、様々な生理機能の低下により、薬の代謝機能が低下していて、有害事象につながります。また、認知症にもつながっていく。ポリファーマシーは、薬剤費の膨張による医療費負担の増大という経済的な側面だけでなく、患者の健康に重大な影響を与えるとともに、家族介護者への負担にもつながります。

【Q】ポリファーマシーによる弊害を区民に啓発するべきだが、いかがでしょうか?
【A】かかりつけ薬局定着推進事業において周知できるよう支援している。ポリファーマシー対策の啓発を入院医療協議会や在宅医療連携推進協議会で検討できるよう連携します。
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posted by 岡高志(民進党) at 07:43| Comment(0) | 福祉・社会保障 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月10日

子どもの貧困対策にも注力しています。

大田区議会議員岡 高志です。

2017年の年頭に議員としての昨年の活動を振り返ります。

子どもの貧困対策について
私は、3人の子どもの父親として、子どもたちの明るい未来を守りたい。でも、貧困の連鎖によって、明るい未来をつかめない子どもがいるようではいけません。だから、子どもの貧困対策は重要な課題として取り組んでいます。

2016年9月の質問において私なりの子どもの貧困対策の提言を行いました。

◎ 離婚時の養育費の取り決め
子どもの貧困は、ひとり親家庭において発生率が高いです。
離婚によるひとり親世帯であれば、離別した親が養育費を負担することで、経済的な下支えとなります。養育費をもらっているのは、全体の2割に満たないとの厚生労働省の調査結果があります。
2012年の民法766条の改正によって、離婚時に子どもとの面会交流、養育費の取り決めについて協議をすることが求められることとなっています。
【Q】離婚届提出時に窓口で養育費の取り決めをしたかしていないか確認して、取り決めが無いならば、何らかの相談窓口を紹介するなどの対応が必要と考えますが、いかがか?

【A】本庁・特別出張所の窓口で、養育費の取り決めをしたかしていないか確認をしている。まだ、取り決めをしていない人には、法務省リーフレットを渡す、相談窓口を伝えます。引き続き窓口における働きかけを徹底していきます。

◎ ホームヘルプサービスの充実
ひとり親家庭の生活支援事業であるホームヘルプサービスは利用対象が限定的なこともあって利用が少ない。
改善と充実を引き続き要望します。

◎ 地域庁舎内の連携強化
大田区では、妊娠期から子どもをサポートする「かるがも事業」、新生児訪問事業「すこやか赤ちゃん事業」が健康政策部の地域健康課が主体となって実施されています。
こうした事業を通じて、子どもの生育環境を把握して、経済的な支援が必要なのか見極めることができます。
大田区では4つの地域庁舎のなかに、地域健康課、地域福祉課、生活福祉課があります。この地域庁舎の3課の部を越えた連携が子どもの貧困という課題解決に有意義です。
【Q】子どもの貧困対策の司令塔として、各地域庁舎に3課を統括するセンター長をおいてはどうか?

【A】連携して積極的な相談を行っていきます。


子どもの貧困対策については、大田区では平成29年度から5ヶ年計画が策定されて本格的な対策が実施されます。私も、今後の実施状況を注視してまいります。

子どもの貧困は、自治体共通の課題なので、東京の地方議員有志での勉強会にも参加して共有しています。
政治系ポータルサイト「政治山」きも寄稿して、世論の喚起を図っています。

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posted by 岡高志(民進党) at 20:00| Comment(0) | 福祉・社会保障 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月15日

社会福祉法人の改革、ならぬ、解体を〜社会福祉法人 夢工房の不正をうけて〜

前記事社会福祉法人夢工房の不正にみる社会福祉行政のあり方で、社会福祉法人の不正をとりあげました。
不正を追及された社会福祉法人は理事長がその立場を追われて、事実上の行政管理に陥るでしょう。
(この時点では、社会福祉法人夢工房の黒石理事長は、辞職していません。)
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株式会社では社長はオーナー株主として、会社を所有していることが多いですが、
社会福祉法人ではそうではありません。
社会福祉法人はそもそも篤志家が福祉のために私財を寄付してできあがった歴史があります。
それが、3代目にまで、理事長職が継承されるとか、なんだか変な話です。

政治家もそんな様相がありますけど。
政治家の地位と権力が継承されて、政治資金団体というお財布も継承される。

中小企業の社長とおんなじもんだよ、などと共感を誘おうと政治家も努力するようですが、
違います。
相続税です

相続税に限らず、税の面でゆるいです。

政治家は不祥事でジバン・カンバン・カバンが消え去って、新しい政治家が誕生する新陳代謝もあります。

社会福祉法人はこの不祥事で、行政管理に陥った先に何があるのか?
当面は、厳しい対応となりますが、いつの間にか、ぬるま湯の天下り団体と変わっていく。
やはり、保育・介護分野は安定して収益が出る。
その時の、篤志家でもなんでもない理事長が私服を肥やすかもしれない。


無難に行政管理をするよりも、解体してしまった方がいい。
施設をそれぞれ売却して、ニコニコ現金化。夢工房の定款では、清算金の帰属は理事が認めた他の社会福祉法人とあります。法人が精算されれば、居場所を失う従業員もいるかもしれませんが、保育・介護業界は人手不足なので、なんとかなるでしょう。

社会福祉法人の改革ならぬ、解体を提唱します。
株式会社でもできる事業なのに、法人格で差がつけられる。
株式会社は株主が売却できることも強みです。株主持分を優秀な職員にあたえて、オーナーシップを共有することもできる。

社会福祉行政の現場では、社会福祉法人がなぜか優遇されます。
2013年3月 こども文教委員会で大田区では、保育園の民営化主体を社会福祉法人に限定しているとの話を聞かされました。

社会福祉法人を優遇するならば、しっかりした指導体制もとるべきなんだが、とにもかくにも性善説。

ガバナンスのとれた法人に対して、行政の指導を適切に行うべきであります。


posted by 岡高志(民進党) at 14:46| Comment(0) | 福祉・社会保障 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

社会福祉法人夢工房の不正にみる社会福祉行政のあり方

全国7都道府県で保育園や特別養護老人ホームなどを運営する社会福祉法人夢工房が、運営費約2,750万円を不正流用していた問題が今年6月に明らかになり、10月には第三者委員会が調査報告書を作成しています。

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社会福祉法人夢工房は兵庫県姫路市に本拠をおきますが、大田区からも近い、横浜市、港区、目黒区でも保育園を運営しているため身近な話として、第三者委員会の調査報告書に目を通します。

保育園や老人ホームを経営する社会福祉法人が適正なのかチェックするヒントとして活用できるので、指摘事項の一部をまとめました。
調査報告書をベースにしております。)

保育園や老人ホームに勤務する方で、運営法人である社会福祉法人などに疑義を感じた人は、是非、各自治体や議員などへご相談ください。

港区高輪夢保育園
零歳児調理員加算等の補助金

他の保育園に勤務する職員の所属を偽装
8,756,820円

品川区立ひろまち保育園
開設準備委託契約の支出内容の水増し

保育材料費565万円のうち、100万円程度
消耗器具備品費370万円のうち、100万円程度
計200万円

姫路保育園
常勤施設長加算の補助金

理事長の母を常勤園長としていたものの、長期入院しており、基準を充足していない。


保育所地域活動事業
常勤施設長加算の補助金

保育所の地域活動のための経費補助事業がある。
ハロウィンやクリスマス関連の商品を購入したこととしているが、当該ブティックでは大人向けの商品しかなく、虚偽の領収書を提出したものと思われる。

研修旅費
海外渡航費

スペインでの環太平洋幼児教育学会に理事長と夫人(統括園長)が参加。
旅程にないドバイを訪問し滞在。
旅行代金は
1,403,860円

リゾートトラスト・エクシブ会員権「芦屋ベイコート倶楽部」

総額 36,360,257円

理事長の娘の引越費用

理事長の娘が婚姻により、同じマンションの別フロアに移転したことに対して、赴任手当を支給
233,955円

理事長の娘の家具購入

理事長の娘が婚姻により、同じマンションの別フロアに移転したことに対して、赴任手当を支給
2,100,720円

公用車両「レクサス」

理事長の娘が公用車両「レクサス」を独占使用
7,356,082円

理事長の娘への架空給与

理事長の娘へ、大学卒業以降4年間、勤務実態が無いにもかかわらず給与を支給
10,859,558円

理事長の息子への架空給与

理事長の息子へ、専門学校に通う2年間、勤務実態が無いにもかかわらず給与を支給
6,698,494円

理事長の妻の母への架空給与

理事長の妻の母へ、(平成22年4月以降)勤務実態が無いにもかかわらず給与を支給
12,523,182円

理事長の母への架空給与

理事長の母へ、体調不良により満足に勤務できないにもかかわらず給与を支給
(返還すべき金額)
25,656,231円

理事長の母の家政婦への架空給与

理事長の母の家政婦へ給与を支給
3,888,486円

理事長の娘の学費

理事長の娘の大学院の学費を負担。
(身内以外に同種の学費支払いの事実はない。)
1,059,000円

理事長の息子の学費

理事長の息子の専門学校の学費を負担。
(身内以外に同種の学費支払いの事実はない。)
2,916,400円

理事長のアダルト商品購入

20,000円



金額が示されているだけで、しめて1億2千万円の資金が理事長一家により私的流用されたことになります。
大胆というか、細かに、社会福祉法人の資金を我が家のものにせんとする理事長一家の執念が感じられます。
社会福祉法人は、オーナー企業ではありません。このような理事長一家の私服を肥やすための資金流用はあってはなりません。

資金流用ができるまでに儲かったのが、保育園・特別養護老人ホームなのですから、その利益創出に貢献してしまう自治体は、社会福祉法人の補助金執行に性悪説をもってのぞむべきです。
例えば、
  • 常設の管理者や調理師を配置すると補助金加算といった制度であれば、その人の勤務実態を正確に把握するべきです。

  • 領収書をかき集めて支給される補助金であれば、そうした子ども向けの商品が当該販売店で扱われる性質のものか意識するべきでしょう。
    それによって、補助金支給の手間ヒマがかさむでしょうから、補助金の数はシンプルにするべきでしょう。
    元来、補助金は業者の要求もあって数が増える構造もあります。

  • 後は、法人経理のチェック。
    今回の社会福祉法人の事業収入は約38億円(うち保育事業約33億円)、事業活動収支は約8億円で、利益率が22%
    理事長一家の私費を経費計上してもなお、利益が出る状況です。
    事業所単位は自治体が指導しますが、ここでは法人本体の指導は、兵庫県。
    兵庫県に全てを委ねるのではなく、法人が、法人の決算書を公開して、自治体、一般人、利用者、従業員の立場からも監視できるような状態を義務づけるべきです。


黒石誠 理事長は、不正発覚直前まで成功した保育園事業者として活躍されていたようなので、そのギャップに面喰らうところです。
  • 朝日新聞デジタル(2016.4.11)では、 
    『離職したいという若手職員から、こんな言葉をたびたび聞いてきた。「保育士はしんどい」「向いてないから、違う仕事に就きたい」』と記事になってます。
    経営者一族ばかり利益の恩恵に浴した、ブラック企業だなんて、言葉はさすがに直接は聞かなかったのでしょう。

  • huffpost(2013.11.22)では、
    「緊急シンポジウム 潜在保育士掘り起こしのための環境整備を考える」(主催:NPO法人福祉総合評価機構)において、
    「保育士には書類を書いたり、研究に当てたりする時間がない。1日8時間働く中で、6時間は保育にあたり、2時間は業務に就くことを認めてほしい。(略)PDCAをきちんと回せるようなマネジャー的な存在を育てることができるように、研修体制をとっていくべき。」などと。
    子どもの学費やらを法人に負担させて、園長の肩書と給料を病気で働いていない老母に与えているにもかかわらず。

  • 総合福祉研究会の全国大会で、
    パネリストの一人として、社会福祉法人の改革を語っています。
    評議員会の意義とか、会計監査を簡素化してほしいなどと。
    まだ若い息子を法人の評議員にして、様々な不正を監査ではスルーさせているにもかかわらず。


第三者委員会による従業員への調査では、
法人で応援している候補の選挙応援をさせられる。
政治投票行為への強要(投票画面を理事長に送らなければならなかった。)
といったこともあったそうです。

黒石誠 理事長が、応援した候補はだれなのでしょうか?

法人から政治家への寄付でもあれば、それがわかるのですが、
残念ながら、兵庫県選挙管理委員会は収支報告書を公開していないのでわからりません。

こうした問題のある社会福祉法人にどう対処すればよいのか、
長くなりましたので、
社会福祉法人の改革、ならぬ、解体をテーマに別のブログにまとめますので、ご一読ください。




posted by 岡高志(民進党) at 14:42| Comment(1) | 福祉・社会保障 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月13日

子どもの貧困対策について議会で提言しています

子どもの貧困対策が、地方自治体における重要課題となってきています。
子どもの貧困率は平成24年には16.3%となり、6人に1人の子どもが、経済的に厳しい状況におかれています。

ただ、
子どもの貧困は可視化されてはいません。

夏休みの学生インターン達とともに、一般家庭向けに戸別アンケートを行いましたが、(社会問題化しているのは知ってるけど、)身近に貧困な子どもはいないとのお答えばかりでした。小学校の卒業アルバム担当のママさんからは、アルバム代(17,000円)が払えない家庭がある、と伺いました。ちなみに、大田区の就学援助制度では、卒業アルバム代も対象になります。
メディアはしっかり取材して、具体的な子どもの貧困ケースを伝えてくれているかと思ってましたら、中日新聞が捏造記事によりたいへんに騒がせています。


子どもの貧困のファクトはどうなってるの?
過去記事貧困率ってなんだろう?格差や子どもの貧困への対策の前にで指摘しましたが、子どもの貧困率はあくまで全国の数字。東京都の子どもの貧困率は比較的低く抑えられています。つまり、東京都では、子どもの6人に1人が貧困というわけではないのです。

とはいえ、ひとり親家庭において、貧困な状況におかれている子どもが多いのは間違いありません。ふわっと、子どもの貧困対策を論じるよりも本当に困っているところに手を差し伸べようと思いますので、
ひとり親家庭での貧困対策を示します。

昨日、せっかく政治山さんに記事掲載してもらったのに、中日新聞の捏造事件があまりにもひどい話題になったので、再構成しています。
子どもの貧困に地方自治体はどのように取り組むべきか―岡高志大田区議



【現状】東京都・大田区では
国からの給付としての児童扶養手当が、世帯当たり月額 42,230円(子どもの数が増えると増額されます。)、
東京都固有の児童育成手当が、子ども1人当たり月額 13,500円支給されます。
一般的な児童手当も子ども1人当たり月額 5,000円〜15,000円支給されます。 

もちろん、所得による制限があります。  


離婚時の養育費の取り決めの促進
離婚によるひとり親世帯であれば、公的給付だけでなく、離別した親が養育費を負担することで、経済的な下支えとなります。  
厚生労働省の調査によれば、平成23年時点の調査で、養育費を受け取っているのは、全体の2割に満たないのです。  

2012年の民法766条の改正によって 離婚時に子どもとの面会交流、養育費の取り決めについて協議をすることが求められることとなっています。

離婚届にも、実は、養育費の取り決めをしたかしていないかをチェックする欄がわざわざ設けられています。  
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離婚届提出時に窓口で養育費の取り決めをしたかしていないか確認して、取り決めが無いならば、何らかの相談窓口を紹介するなどの対応をすれば 養育費支払いの合意があるケースは増えて、養育費を受け取るひとり親家庭も増えるでしょう。
 すでに、兵庫県明石市では、そうした取り組みもされています。  

大田区でも、窓口での対応を徹底するとの答弁を議会の場でいただきました。 


ホームヘルプサービスの充実  
経済的な面だけでなく、離婚した後、ひとり親家庭の生活支援は重要です。 

すでに、生活支援事業として、大田区でもホームヘルプサービスがありますが、利用対象が限定的なこともあって利用が少ないです。 
大田区では、対象が小学3年生以下の子どもしかいない家庭で、利用できる場合は、病気や技能習得のための通学中などに限定されます。 
他区では、ひとり親家庭となってから、3年以内は病気や通学などの事情にかかわらず、ホームヘルパーを利用できるなど、範囲を広くしている区もあります。 

大田区での、ホームヘルプサービスの改善と充実を要望しました。


赤ちゃん訪問の活用  
赤ちゃん訪問事業において、子どもの身体的健康だけでなくて、生育環境を把握して、経済的な支援が必要なのか見極める機会とすることができます。
担当する保健師に意識を持っていただきます。

赤ちゃん訪問事業で子どもの貧困が可視化されれば、早期の福祉の支援が可能です。虐待リスクも早期に摘み取ることができます。


小中学生向けの学習支援
地域活動が活発な大田区では、従来から、ボランティアによる学習支援教室があります。 塾に通えない、自宅で勉強できない、そうした子どもたちが地域の教室で学んでいます。

今年度から、子どもの貧困対策にフォーカスした区の事業として、生活保護世帯などの中学生を対象とした学習支援教室もスタートしました。対象となる子どもに参加を呼びかけることができることに意義があります。


パチンコ税の導入 
ギャンブル依存症も子どもの貧困につながる要因の1つです。 
親がギャンブルで破綻した末路に、離婚や子どもの貧困はあります。 

子どもの貧困対策のための、財源としてパチンコ税の導入を提言します。  

ギャンブルに投じたお金の一部が貧困状態の子どもたちを助けるために使われることになります。 

子どもの貧困を助けるという課税目的は、社会的意義があります。 
ギャンブルを愛好する人、そして、事業者にも理解されるでしょう。



ひとり親家庭をはじめとした貧困対策について、先日の議会質問で提起しましたので、ぜひご覧ください。


posted by 岡高志(民進党) at 01:34| Comment(0) | 福祉・社会保障 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月16日

視察: 都立城南特別支援学校

障害児を対象にした特別支援教育は、通常学級、通常校における特別支援学級、通級、特別支援学校で行われています。
障害の種別は、視覚、聴覚、肢体不自由、知的障害、病弱(ここまでは特別支援学校にも対応しています。)、言語障害、発達障害、情緒障害に分類されます。

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大田区東六郷にある都立城南特別支援学校は、肢体障害児を中心とした(知的障害児も含みます。)、小学部・中学部・高等部までの、特別支援学校です。
大田区の重度心身障害児の実態をみるために区議会の会派のメンバーと今回視察させていただきました。
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全校生徒137人のうち、86人は大田区在住です。他は、港区の一部と品川区が通学区域であります。子どもたちは、13台の通学バスに分かれて通学します。港区からは福祉タクシーで通学します。

通学できない子どもに対しては、訪問による授業が行われます(14人に対して、1日2時間が3回)。

重度の肢体不自由児ですから、医療的ケアの必要な子どもも多く在籍しています。介護士の職員が痰の吸引、経管栄養、導尿などの対応を行います。
医療的ケアは医師・看護師といった医療職の領域なので、いわゆる福祉施設では、限界のあるところですが、こちらの特別支援学校では安心して過ごすことができます。
トイレひとつとっても、ベットが設置されているなど設備がしっかりとしています。

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通学バスにおいては、医療的ケアが提供できないので、子どもの状況によっては、保護者が同乗しなければいけないなどの課題があります。

個別支援計画を教員が、障害のある子ども達一人一人に作成して、日常生活を支援するほか、継続的なキャリア教育も大切にして進路指導も行っています。多くは、生活介護施設などに進みますが、大学へ進学する卒業生もいます。
先生方は、教育のみならず福祉・医療への知見は高く、熱意を持って指導されています。
教員が70人、介護担当職員が29人と手厚い支援が行われていると感じます。そこで、保護者の方々は学校卒業後は、支援が手厚くないと感じられるそうで、悩ましいところです。

障害児と健常児がともに学ぶインクルーシブ教育が評価される昨今です(今度は、インクルーシブ教員についての区議会議員向け勉強会があります。)が、
重度心身障害児に対しては、特別支援もまた有意義であると感じました。

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上の写真は、自立活動室と、設置された補助具の案内。
障害によって必要な補助具がそれぞれ異なります。車イスが通常の病院で貸与されるようなものでなく、それぞれの障害に対応して設計されたものであることに、当たり前ながら、驚きました。



最後になりますが、和田校長先生をはじめご対応いただきました皆様には心から感謝申し上げます。



posted by 岡高志(民進党) at 22:35| Comment(0) | 福祉・社会保障 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月09日

老人ホーム生寿園【特別養護老人ホーム/都市型軽費老人ホーム】を視察しました

社会福祉士であり、区議会議員でもある立場で、高齢者の住まいに関心を寄せています。
今回は、大田区萩中にある生寿園を視察させていただきました。
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特別養護老人ホーム81床、ショートステイ9床、都市型軽費老人ホーム5室で構成されています。秋田県が地盤の社会福祉法人久盛会が経営しています。今年4月にオープンしたばかりの施設です。

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中庭の滝が涼しげな印象です。


特別養護老人ホーム
すでに、昨年11月に申込を受け付けて、21人が入居しています。今年の7月にはフル稼動の予定です。

しっかりした新規施設であって、設備面の工夫を感じました。
基準階には、9〜12床で形成されるユニットが3ユニット配置されます。

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個室は、比較的広いです。ベッドとチェストが備え付けられています。ベッドはフロアレベルまで下げることができて、転落しても危険のない作りです。

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トイレは入口のドアが全開になる仕掛けで、安心して介助ができるほか、便器の両脇に可動式の手すりがあります。

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浴室も座った状態から、入浴しやすくて、介助負担が軽減されます。(写真ではわかりにくいですが、座面が回るので、介護度の重い人でも、自力で入浴できそうです。)


特殊浴室も、寝たきり状態で、浴槽の上にスライドさせて、浴槽の壁を上げることで、利用者を持ち上げずに済むようにしています。
イスのまま入浴できるものもあります。

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食事は、各ユニットの共用部でいただきます。

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1階の厨房からワゴンで運ばれてきますが、ワゴンには保温&保冷機能があります。

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ひとつのトレイの上にHOT/COLDが仕切れます。
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誰の食事が間違えずに配膳できるわけです。



都市型軽費老人ホーム
低所得、自立した日常生活に不安がある、問題行動をせずに共同生活できる区民を対象にした施設です。

個室面積は最低7.43m2ですが、生寿園は広い印象です。


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食事は特別養護老人ホームと同様に提供されます。5人しかいない共同生活をどう形成するかは課題です。


さて、気になる入居費用は、月額108,510円(年収150万円以下の場合)
内訳【居住費】53,700円、【生活費】44,810円、【サービス提供費用】10,000円(年収によって変動します。)
区内の都市型軽費老人ホームは統一された料金設定。他の自治体もほぼ同じ水準です。

別途、居室部分の光熱費が必要です。




ご対応いただいたスタッフのみなさま、ご多忙のところお時間作っていただいてどうもありがとうございました。
また、介護施設の現状もわかりやすくご説明いただき勉強になりました。


posted by 岡高志(民進党) at 21:37| Comment(0) | 福祉・社会保障 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする